不安型と回避型の「追う・逃げる」の関係|愛着のダンスとは?


人間関係で、こんな経験はありませんか。

  • 自分が近づくと、相手が距離を取る
  • 相手が離れると、不安になって追いかけてしまう
  • 追いかけると、相手はさらに距離を取る

このような関係のパターンは、心理学では
**「愛着のダンス」**と呼ばれることがあります。

不安型が追い、回避型が距離を取る。
この「追う・逃げる」の関係が繰り返されることで、関係が不安定になりやすいのです。

しかし実際の人間関係は、もう少し複雑です。
回避型の人が追う側になることもあります。


不安型の人は、人とのつながりをとても大切にします。
一方で、心の奥に見捨てられ不安を抱えやすい傾向があります。

例えば次のような気持ちです。

  • 相手の気持ちがいつも気になる
  • 嫌われたのではないかと不安になる
  • 相手の反応に強く影響される

そのため、相手が距離を取ると
「関係が終わってしまうのではないか」と感じて
相手を追いかける行動が起こりやすくなります。


回避型の人は、自立心が強く
人に頼ることが苦手な傾向があります。

  • 一人で頑張ろうとする
  • 弱さを見せるのが苦手
  • 親密になりすぎると居心地が悪くなる

そのため、相手が強く近づいてくると
プレッシャーを感じて
距離を取ろうとする行動が起こります。


不安型と回避型が出会うと、
次のようなパターンが起こりやすくなります。

1
不安型が近づく

2
回避型が距離を取る

3
不安型がさらに不安になる

4
さらに追いかける

5
回避型がもっと距離を取る

こうして
追う人と逃げる人の関係が生まれます。


ただし、この関係は常に同じ役割とは限りません。

回避型の人も、相手が本当に離れてしまいそうになると
突然、強く近づいてくることがあります。

例えば

  • 別れ話になる
  • 相手が本当に距離を取る
  • 相手が追いかけなくなる

こうした状況になると、回避型の人は

「本当に失うかもしれない」

という不安を感じ、
逆に追う行動を取ることがあります。


その結果、関係の中で

  • 不安型が追う
  • 回避型が逃げる

という形だけでなく

  • 不安型が疲れて距離を取る
  • 回避型が追う

という形に役割が入れ替わることもあります。

こうして

  • 近づく
  • 離れる
  • 追う
  • 逃げる

という動きが繰り返される関係を
心理学では比喩的に

「愛着のダンス」

と表現することがあります。


ここで大切なのは、
この関係はどちらかが悪いわけではないということです。

どちらも

  • 心を守るための方法
  • 子どもの頃に身についた関係のパターン

であることが多いのです。

不安型は
つながりを守ろうとする

回避型は
自分の安全を守ろうとする

その方法が違うだけなのです。


もしこの関係に心当たりがあるなら、
まず大切なのは

「このパターンに気づくこと」

です。

自分は

  • 不安型の傾向があるのか
  • 回避型の傾向があるのか

それを理解すると、
これまでの出来事の意味が少し見えてくることがあります。


愛着スタイルは、子どもの頃の経験の影響を受けます。
しかし、それが一生変わらないわけではありません。

安心できる関係や、自分を理解する経験を通して
人との関わり方は少しずつ変化していきます。

自分のパターンに気づくことは、
より安心できる人間関係を築くための
大切な第一歩になります。