🌫 子どもの頃の役割⑤ ロストチルドレン ― 静かにして平和を守った子ども

🌸 このシリーズについて

子どもの頃に身につけた“役割”は、その場を安心して過ごすために生まれた無意識の知恵でした。

「ヒーロー」「ピエロ」などの名前は、心理学で使われる比喩的な呼び方です。
これは、あなたを責めるためのものではありません。

どうか安心して、やさしく自分を理解する時間として読み進めてくださいね。

1・「静かにしていれば大丈夫」と感じていた子ども

子どもの頃、家の中がピリピリしていたり、誰かが怒っていたりすると、
あなたはそっと静かにしていませんでしたか?

「私が静かにしていれば、みんな落ち着くかもしれない」
「余計なことを言わない方が、安心できる」

そんなふうに、空気を読みながら過ごしてきた人もいるでしょう。

家庭に緊張や不安があるとき、子どもは本能的に「どうすれば安全でいられるか」を感じ取ります。
ロストチルドレンは、**“静かでいることで家族の平和を保とうとした”**子どもです。


2. 「手のかからない子」と呼ばれていたけれど…

ロストチルドレンは、いつも静かで、手のかからない“いい子”に見えます。
でもその静けさは、安心していたからではなく、
心の中にたくさんの感情をしまいこんでいた証でもあります。

「怒られたくない」
「迷惑をかけたくない」
「話しても聞いてもらえないから、黙っていよう」

そう感じながら、
家の空気を乱さないように過ごしてきたのです。
その沈黙の中には、
ほんとうは話したかった言葉、触れてほしかった気持ちが眠っています。


🧠 身につけやすい“心のルール”

無意識の心のルール背景よくある行動パターン
私は目立たない方がいい注目されるとトラブルに巻き込まれた自分の意見を言えない/引いてしまう
感情を出すと迷惑をかける親が不安定で受け止めてもらえなかった感情を抑える/本音を隠す
頼ったり甘えたりしてはいけない「自分のことは自分で」と育った助けを求められない/人に頼れない
静かにしていれば安心沈黙が家庭を落ち着かせた人との距離を取りすぎる/孤立しやすい
期待されない方が楽期待を裏切るのが怖かった新しい挑戦を避ける/夢を語れない

🌸 大人になってからも続く“静かな生き方”

💔 ① 感情がわかりにくい

長い間、感情を抑えてきたため、「何を感じているのかわからない」と思うことがあります。
嬉しい・悲しい・寂しいなどの気持ちが遠く感じられることも。

🌫 ② 近づきたいのに、距離を取ってしまう

人との距離を保つことで安心する一方、
「本当は誰かにわかってほしい」という気持ちもあります。
近づきたいのに怖くて離れてしまう――そんな揺れを感じやすい傾向があります。

🌧 ③ “ひとりで大丈夫”が癖になる

助けを求めることに慣れていないため、
苦しくても「まだ大丈夫」と我慢してしまうことがあります。
けれど、その奥には「本当は誰かとつながりたい」という願いがあるのです。


3. 静けさの中にあった優しさと勇気

ロストチルドレンの静けさは、
無関心ではなく、人の気持ちを深く感じ取る繊細さのあらわれです。

あなたが静かでいたのは、
誰かを守りたかったから。
少しでも家の中が落ち着くように――そう祈るようにして過ごしてきたのです。

でも今はもう、
**“静かでいなければ愛されない”**時代ではありません。
あなたが声を出しても、誰かを困らせることはありません。


🌱 回復へのステップ

感じることを許す
 「私が何を感じているのか」を意識してみましょう。
 悲しい・寂しい・嬉しい――そのどれもが“あなたの大切な声”です。

小さな自己表現を始める
 完璧でなくていい。小さく「私はこう思う」と伝えてみる。
 それが、世界との最初の対話です。

安心できる人とつながる
 信頼できる人との関係で、少しずつ「頼る」経験を重ねましょう。
 支えを受け取ることは、弱さではなく“信頼の練習”です。

“いていい自分”を感じる
 あなたが静かでも、話さなくても、そこにいるだけで意味があります。
 あなたの存在が、誰かに安心を与えています。


💖 メッセージ

あなたが静かだったのは、
感じなかったからではなく、
感じすぎたからこそ、言葉にできなかったのです。

その優しさと勇気は、誰にも見えなかったかもしれない。
でも確かに、家族の中で“平和を支えてきた力”でした。

これからは、“沈黙”ではなく“安心の静けさ”の中で生きていけます。

あなたが安心して呼吸できる場所、
心から話せる人、
そこから少しずつ“本当の自分”を取り戻していきましょう。


💫 ロストチルドレンとは、
静けさで世界を守った、やさしい観察者。
これからは、その感受性を
“人を気づかう力”ではなく、“自分を大切にする力”として使っていけますように。

🌸 次回の記事

→ 次回は、子どもの頃の役割⑥マスコットタイプ ― 甘えることで愛された子供 をお伝えしますね。