人間関係が楽になる「私はOK、あなたもOK」という考え方

はじめに

先日、ガッツ石松さんの訃報に触れ、「OK牧場!」という言葉を思い出しました。

実は心理学にも「OK」という考え方があります。

それが交流分析という心理学の中にある、

「I'm OK, You're OK(私はOK、あなたもOK)」

という考え方です。

シンプルな言葉ですが、人間関係や夫婦関係、生き方そのものを大きく変えるヒントが詰まっています。

今日は、この「OK」の考え方についてお話したいと思います。


私たちはつい「どちらかが悪い」と考えてしまう

相談を受けていると、

「私が悪いんです」

という方もいれば、

「相手が悪いんです」

という方もいます。

もちろん実際に暴力やモラハラなど、明らかに許されない行為はあります。

しかし多くの人間関係の悩みは、

「どちらが正しいか」
「どちらが悪いか」

という考え方に縛られて苦しくなっていることがあります。

例えば、

  • 私が我慢すればうまくいく
  • 私には価値がない
  • 相手が変われば幸せになれる
  • あの人が悪いから私は不幸だ

そんな思考に陥ってしまうのです。


交流分析の「OK」の考え方

交流分析では、人は自分と他人に対して次の4つの立場を取ると考えています。

① 私はOK、あなたもOK

自分にも価値があり、相手にも価値がある。

もっとも健全な状態です。

意見が違っても、

「そういう考え方もあるんだね」

と受け止めることができます。


② 私はOK、あなたはOKではない

自分は正しい。
相手が悪い。

見下しや攻撃につながりやすい状態です。


③ 私はOKではない、あなたはOK

自分に自信が持てず、

「私が悪い」
「私さえ我慢すれば」

と考えやすい状態です。

DVやモラハラの相談では、この状態に陥っている方を多く見かけます。


④ 私はOKではない、あなたもOKではない

自分にも相手にも希望が持てない状態です。

うつ状態や無力感につながることもあります。


「私はOK、あなたもOK」は甘やかしではない

ここで誤解されやすいことがあります。

「私はOK、あなたもOK」

という考え方は、

何でも許すことではありません。

暴力を受けても我慢することでもありません。

理不尽な扱いを受け入れることでもありません。

自分を大切にしながら、

相手の存在も否定しない。

そのためには、

「私はどうしたいのか」

を大切にする必要があります。


人間関係が楽になる理由

人は相手を変えようとすると苦しくなります。

なぜなら、相手をコントロールすることはできないからです。

しかし、

「私はOK」
「あなたもOK」

という立場に立つと、

相手を無理に変えようとしなくなります。

同時に、

自分を責め続ける必要もなくなります。

すると不思議なことに、人間関係が少しずつ楽になっていくのです。


完璧にできなくても大丈夫

私自身、長年相談を受けてきましたが、

いつも「私はOK、あなたもOK」でいられる人はいないと思っています。

腹が立つこともあります。

傷つくこともあります。

相手を責めたくなることもあります。

それでも、

「あ、今私は相手を悪者にしているな」

「今は自分を責めているな」

と気づくことができれば十分です。

大切なのは完璧になることではなく、

少しずつ「私はOK、あなたもOK」の場所に戻ってくることなのかもしれません。


おわりに

ガッツ石松さんの「OK牧場!」は、本来の意味とは少し違うのかもしれません。

それでも多くの人が、

「大丈夫」
「なんとかなる」

という前向きな気持ちを受け取ってきました。

交流分析の「I'm OK, You're OK」もまた、

私たちに同じようなメッセージを届けてくれているように思います。

まずは自分に向かって言ってみませんか。

「私はOK」

そして少し余裕ができたら、

「あなたもOK」

その言葉が、人間関係を少し楽にしてくれるかもしれません。