【シリーズ:なぜ私はあの人から離れられないのか?②】

「怒られる時はすごく怖いのに、
 優しい時はまるで別人みたい…」

DV・モラハラの関係には、
“急に優しくなる時期”=ハネムーン期 があります。

・泣いて謝ってくる
・「もう大事にする」と言われる
・急に家事や育児をし始める
・花を買ってくる
・仕事を頑張り出す

この“突然の優しさ”は、心を強く揺さぶります。

でも、それはあなたが弱いからでも、依存しているからでもありません。

これは 人間の脳の仕組み
DVのサイクル によって起こる、
誰にでも起こりうる“自然な反応”です。

この記事では、
DVサイクルと“優しさの麻薬性”をやさしく整理し、
少しでも気持ちが軽くなる視点をお伝えします。


家の空気が張りつめ、
「また怒られるかも…」と先を読んで行動する時期。

あなたの心は、
“察して動く”ことで自分を守ろうとしています。


怒鳴る・無視・威圧・物に当たるなど、
「怖い」「つらい」と感じる出来事が起きます。

この時期、多くの人が
「限界かもしれない…」
と考えます。


そして突然、別人のように優しくなる瞬間が訪れます。

  • 涙を流して謝る
  • 「ずっと一緒にいたい」とすがる
  • 子どもに優しい
  • 家事・育児を積極的にする
  • プレゼントや気遣いが増える

この“落差”が、心に強い衝撃を与えます。

何となく、日常を過ごせているため、安心して「もう大丈夫かもしれない」と思ってしまう時期です。

DVサイクルは
つらい → 優しい → つらい → 優しい
を繰り返すことで、離れにくさを作る構造です。


つらい時間のあとに来る優しさは、
何倍にも大きく感じられます。

脳は
「ストレス → 安心」
の落差を快感として記憶しやすいのです。


心理学的には、
“たまに手に入る優しさ”がもっとも依存性が高い
とされています。

  • 来るかどうか分からない
  • タイミングが読めない
  • いつ起きるか予測できない

この“不確実な優しさ”は
ギャンブルに似た心理構造を生み出します。

あなたが弱いわけではありません。
脳の仕組みに反応しているだけです。


ハネムーン期は、
過去の優しかった記憶を呼び起こします。

「この姿が本物なんだ」
「また戻ってきてくれた」

と信じたくなるのは自然なこと。

心が“安心”を求めた結果であり、責める必要はありません。


誰でも、優しさを向けられれば信じたくなります。
それは弱さではなく、
人として当たり前の反応です。


「また優しくしてくれるかもしれない」
と願うのは、あなたが情の深い人だから。

その優しさは、とても大切な部分です。


幼少期に

  • 親の機嫌を読む
  • 我慢する
  • 場を落ち着かせる
  • 役割を背負う

こうした経験があると、
ハネムーン期の“優しさ”が
必要な安心として強く感じられることがあります。

これはあなたのせいではありません。
心が身につけてきた生きる知恵です。


一瞬の優しさと続く優しさは違います。
“続く優しさ”だけが本物です。


謝る言葉と行動が結びついているかどうか。
これは変化を見る大切なポイントです。


優しさに揺れやすい時期は、
実は一番冷静さを失いやすい瞬間。

深呼吸して、
「私はどうしたい?」
と自分に聞いてみることが大切です。


優しさに引き戻されてしまうのは、
あなたが“弱いから”ではありません。

あなたの心が、
安心を求めてきた結果であり、
人として自然な反応です。

ゆっくりで大丈夫。
ひとつずつ心の仕組みを知ることで、
未来は少しずつ軽くなっていきます。