「私だけが我慢すればうまくいく…」それってホント?】②
前回の記事→ 我慢しているのは私だけ?ー心の図書館の番人からのヒント①

私さえ我慢すれば、この家庭はうまくいくんじゃないかって思うんです。子どももいるし、お金のこともあるし…

その思い、とてもよくわかります。でも本当に“我慢だけ”が解決になるのでしょうか。一緒に考えてみましょう。
1. 「私だけが我慢すれば」と考えてしまうとき
夫婦関係では、こんな場面がよくあります。
- 子どもに寂しい思いをさせたくないから、夫婦の衝突を避ける
- 生活費や家のローンのことを考えると、「離れるなんて無理」と思ってしまう
- 「父親がいない子にしていいのか?」と罪悪感を抱えて耐えてしまう
我慢は、一見「家族を守るための犠牲」のように見えます。
けれど、その負担が重なり続けると、心の中に「私ばかり…」という孤独感が膨らんでしまいます。

その気持ちは誰にでも起こる自然なこと。でも“抱え込んでいる自分”に気づけたのは大切なサインです。
2. なぜ我慢してしまうのか?
「私だけが我慢すれば」と思う背景には、現実的な事情が絡んでいることが多いのです。
- 子どもへの思い:「子どもの笑顔のためなら…」と自分を後回しにする
- 経済的不安:「収入が足りないから、別れる選択肢なんてない」と考える
- 家族への責任感:「私が崩れたら家庭が壊れる」というプレッシャー
- 社会的な目:「離婚したら世間体が悪い」と心配する
こうした理由の多くは、“あなたが弱いから”ではなく、“大切なものを守ろうとしているから”。
つまり、我慢は「心を守るための必死の工夫」でもあったのです。

我慢は弱さではなく、大切なものを守るための知恵でもあったのです。
3. 気づきが力になる
「私の我慢は、子どものため・お金のためだったんだ」と理解できると、心は少し軽くなります。
気づきは、状況を整理し、別の方法を考えるきっかけになります。
- 我慢は“無意味”ではなく、当時の最善策だった
- でも、他にも選べる選択肢があるかもしれない
- 気づきは、「私はどうしたいのか?」を問い直す扉になる

気づきは変化への可能性の鍵。あなたの未来を開く力になります。
4. 今日からできる小さな実践
現実の事情をすぐに変えるのは難しいかもしれません。
だからこそ「小さな実践」から始めてみましょう。
- ノートに書く:「子どものために私が耐えていること」を書き出してみる
- 安心できる数字を確認する:家計簿や支出を整理し、不安を見える化する
- 一つだけ自己主張する:「今日はこのやり方がいい」と家庭で一つ意見を出してみる
- 信頼できる人に話す:「お金や子どものことが不安で…」と打ち明ける

自分の気持ちを伝えることは決してはわがままではないんですよ。我慢はあなたも、周りの人たちも決して幸せにはなれません。
ほんの小さな行動の積み重ねが、「私には選択する力がある」と実感させてくれます。

小さな実践を重ねることで、“自由に選べる力”は確かに育っていきますよ。
まとめ
「子どものため」「お金のため」と考えるからこそ、我慢を続けてしまう。
それは優しさと責任感のあらわれです。
けれど、その優しさがあなたを壊してしまうなら、別の選択肢を考えてもいいのです。
👉 次は「境界線って何?①」と言うお話をお届けしますね。


